大好き! 東京グルメ
Part5
かき氷
2024.6.21
日本発祥「かき氷」の歴史を知る。東京散歩で楽しむ「絶品かき氷店5選」
けずった氷に蜜をかけて食べる「かき氷」は、日本の夏に欠かせない食べ物。氷の旗を立てた甘味処や夏祭りの屋台、自宅でも頻繁に登場します。ひんやりと甘いかき氷で涼をとる光景は小説や映画の名作でしばしば描かれています。近年は、上質の氷にこだわったかき氷が登場し、フレーバーやビジュアルも多彩に。一年を通じてかき氷を提供する専門店も増え、スイーツの一大ジャンルに成長しました。今回は、夏の東京都心散歩も楽しめる、とっておきのかき氷店をご紹介します。
❶ かき氷のルーツは、平安(へいあん)の貴族社会
古来、氷は大変貴重なもので、冬の間に自然凍結した氷を氷室(ひむろ)で保存し、天皇に献上したとされています。歴史の中でかき氷が登場するのは、平安時代中期(11世紀初頭)の随筆『枕草子(まくらのそうし)』で、宮廷貴族が氷に植物からとった蜜をかけて食べたことが記されています。特権階級の夏の贅沢品だったかき氷が庶民の口に入るようになったのは、それから800年後の明治時代。製氷の技術が発達したことで、夏にかき氷を提供する店が続出、現在もかき氷の象徴である「氷」の旗はこの頃に原型を見ることができます。昭和に入ると氷削機( ひょうさくき )が登場し、より簡単にかき氷を提供できるように。高度経済成長期に冷蔵庫が普及するとかき氷は自宅でも作って食べる身近なものになりました。
かき氷店に掲げられる旗の「氷」は赤字が基本。(まめ茶和ん)
❷ 21世紀、進化を続ける「かき氷文化」
氷室は世界各地に存在し、古代ローマでは皇帝がかき氷状のものを食べていたそう。また、氷にリキュールをかけるフランスの「フラッペ」など各国に類似のものがあります。かき氷が日本独自と言われるほど発達したのは、夏の蒸し暑さや、甘味処ではあずきなどと組み合わせて和菓子テイスト、喫茶店ではフルーツやアイスクリームを盛りつけて洋風に、とアレンジを楽しんだことが理由と考えられます。2000年代以降、天然氷をはじめ質・味に優れた氷に注目が集まったことで、かき氷は新しい時代に突入します。ふんわりと繊細な氷や、その氷に合わせる上質なシロップなどおいしくて美しいビジュアルのかき氷が人気に。夏だけではなく、一年中味わうものに進化しました。さらに韓国や台湾など外国のかき氷が上陸し、かき氷を楽しむ文化はますます豊かになっています。
果実の旨味がそのまま、生フルーツのソース。(Cafe BingGo)
上質の氷は密度が高く、透明。(KAKIGORI CAFE&BAR yelo)
❸ 「味・多様性・お散歩」。東京のかき氷を堪能!
あるグルメサイトに掲載されている東京のかき氷のお店は400件近く。その人気のほどがわかります。今回、豊富なかき氷店から、1)かき氷の味が絶品、2)多様性(それぞれが個性豊か)、3)エリアの雰囲気とマッチしている、の3つに着目し、ピックアップしました。それぞれのお店紹介の最後から、当ウェブサイトTOKYO WALKINGで紹介しているお散歩コースにリンクできるので、ぜひお散歩と組み合わせてかき氷を楽しんでください。
ガラスや陶器、金属など器にもお店の個性が。(Cafe BingGo)
「絶品かき氷店5選」は、まだ続きます。次のページをご覧ください!
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グルメレポーター
Motoko |
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近年は一年中人気のかき氷は、日本の俳句で夏の季語。今回の取材も夏を目前に行いましたが、各店のかき氷のおいしさに冬の暖房が効いた店内で味わう口福がありありと想像できました。もちろん盛夏のかき氷は格別。ぜひ足を運んでみてください。
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写真(一部除く)
M.Suematsu |
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