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大好き! 東京グルメ

Part3

とんかつ(Tonkatsu)

2024.3.4

g03_00-1_a62_0527.jpg きめ細かな肉質にも注目しながら味わいたい。(とんかつまい泉青山本店) g03_00-2_a62_0630.jpg 串かつとビールを楽しむ粋なひととき。(とんかつとんき目黒本店) g03_00-3_bairin_32.jpg 繊細なキャベツの千切りなど細部まで美しいひと皿。(銀座梅林本店) g03_00-4_ak6_0023.jpg 中庭の緑が目に心地いいダイニング空間。(とんかつまい泉青山本店) g03_00-5_bairin_49.jpg 名店のお持ち帰りは洒脱な包み紙もうれしい。(銀座梅林本店)

ごちそう感も食べごたえも大満足な外食の花形「とんかつ」。一度は足を運びたい「とんかつ」の店、5店をご紹介

厚い豚ロース肉やヒレ肉に小麦粉、卵、パン粉の衣をつけてからりと揚げて作る「とんかつ」は、西洋料理に原型を持ち、昭和の時代に、東京で生まれたメニューです。食べごたえのあるごちそうは、いつの時代も人々の胃袋と心をつかむもの。近年は、そのおいしさは、海外にも伝わっています。とんかつの名店が集まる東京で一度は足を運びたい店5選をご紹介!

とんかつはいつ誕生したの?

約150年前、明治の文明開化でもたらされた西洋の料理は、「洋食」の名称で東京をはじめ都市を中心に広がりました。その一つ、牛肉にパン粉をつけてソテーするフランス料理の「コートレット」がとんかつの原型です。1899(明治32)年、銀座の洋食店「煉瓦亭」が牛肉を豚肉にして、ソテーをたくさんの油で揚げる調理法に変えて「ポークカツレツ」を売り出し、評判に。刻んだ生のキャベツを添えるのもこちらが発祥です。「とんかつ」の名前が登場したのはその約30年後の昭和のはじめ。御徒町の洋食店「ポンチ軒」がごはんや味噌汁をつけて提供したところ、日本人になじみが深い定食スタイルが大人気となり、上野や浅草などに専門店が次々と登場。洋食レストランから独立したメニューになって今に至ります。

とんかつはなぜ外食の人気メニューになった?

とんかつは自宅でも作れますが、豚肉の選び方や扱い方、衣づけの塩梅、揚げ油の絶妙なコントロールはプロならでは。厚みのある豚肉にしっかりと火を通しながらジューシーで、カラっと揚がったとんかつは外食の花といえます。牛ステーキに比べると庶民的な価格で、ちょっと贅沢したい時に都心の名店に行くことができるのも広く愛される理由。大衆的な食堂や住宅街のお店の手頃なとんかつも日常の楽しみで、だしのタレで煮た「かつどん」、カレーと組み合わせた「カツカレー」、また、愛知県の「味噌かつ」や福井県の「ソースかつ丼」といった、ご当地のとんかつメニューもいろいろです。また、とんかつは「カツ」とも呼ばれます。「カツ」は日本語で「勝つ」の意味があることから、試験や勝負事の前にとんかつを食べる風習もあります。

とんかつ店ブームに沸く東京。海外にも広がるTonkatsu

近年、東京では新しいとんかつ店が次々とオープン。銘柄豚や油など料理人のこだわりがメディアや口コミで広がる中、老舗店も改めて注目され、昭和のモダン都市・東京で誕生したとんかつの人気が高まっています。ビタミンB1を豊富に含む豚肉の栄養価の高さ、肉食が健康寿命延伸に効果があることもわかり、従来にも増してとんかつを好む世代が広がっています。和食でありながら西洋料理に源がある味わいは外国人の舌にもなじみ、「カツサンド」がニューヨークでも人気になるなど、とんかつのおいしさは海外にも広まっています。日本料理といえばSushi、Tempuraだった時代を経て、Tonkatsuの知名度は高まる一方。「日本に行ったら‘Tonkatsu’を食べよう」が外国人旅行者のトレンドになっています。

❹ 一度は足を運びたい「とんかつ」の店、5選

銀座梅林(ばいりん)本店MAP

元祖一口「ヒレカツ」や「カツ丼」も。名物が目白押しの銀座の老舗

銀座四丁目交差点を新橋方面に進み、交詢社(こうじゅんしゃ)通りを入ってすぐ。予約は一切とらず、開店の1時間前に行列ができる。近年は外国の観光客が日本人を上回るほど。

2021年に建替えたビルの地下1階、3代目の店舗。カウンタ―席のほかにテーブル席もある。

「ロースカツ定食」 3400円。厚みのある「ロースカツ」は、赤身のコクを味わってから脂の甘みを楽しみ、次はその逆から、と一切れ一切れ堪能できる。

3代目社長の澁谷昌也(しぶやまさや)さん。20数年前のハワイ出店を皮切りにとんかつのおいしさを海外にも発信。「この10年でFried porkがTonkatsuに定着しました」と、微笑む。

初代が親交のあった講談師・五代目一龍斎貞丈(いちりゅうさい ていじょう)師から贈られた色紙「珍豚美人(ちんとんしゃん)」は、銀座梅林のロゴにもなっている。

昭和2年(1927年)から続く、銀座で最初のとんかつ専門店です。初代が考案した一口サイズの「ヒレカツ」は、上品な面持ちと食べやすさでスタンダードに。野菜や果物、香辛料を配合したとんかつ専用の中濃ソースもこちらが元祖です。厚みのある「ロースカツ」は「昔ながらのたっぶりの量」を守り、200gで提供。「赤身と脂のバランスが秀逸で、脂が甘い」黒豚にいち早く注目。社長自ら産地に足を運んで確かめ、仕入れにつなげるなど最良の素材を常に探し、おいしさを守り続けます。また、かつおだしではなく豚のすじ肉と玉ねぎをじっくり煮込んだスープを使う「カツ丼」は、よそでは真似できない味。甘めのたれととろりとした卵とのコンビネーションをぜひ試してみてください。

銀座梅林本店(ぎんざばいりんほんてん)

住所

東京都中央区銀座7-8-1 銀座梅林(ばいりん)ビル地下1階

電話

03-3571-0350

休業

無休(1月1日~1月3日休)

時間

11:30~20:00(LO)

交通

東京メトロ銀座駅より徒歩3分

HP

http://www.ginzabairin.com/

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グルメレポーター

Motoko

プロフィールへ

一切れ食べると肉の旨味がじゅわっと広がる「とんかつ」。親しみやすい定食スタイルなのにごちそう感ばつぐんで、ランチにもディナーにも。「人生○年、大好物はずっととんかつ」のレポーターが都心の名店をご案内します。

写真(一部除く)

M.Suematsu

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愛甲 武司
(あいこう たけし)

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