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首都圏お散歩コース

Vol.23

浜松町から田町へ、芝浦エリアを歩く

a23_image1_img_6774.jpg 浜松町南口に整備された遊歩道の上にモノレールが走る。 a23_image2_img_5864.jpg フランシス真悟作の油絵「Ring of LIight」とべ・セファ作「Meditative Garden」(BLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sの 3F)。 a23_image3_img_6824.jpg 「Hi-NODE」から東京湾の景色を眺める。 a23_image4_img_1276.jpg 神道と仏教が融合する「芝浦妙法稲荷神社」。 a23_image5_img_5982.jpg 芝浦運河の上にモノレールが走る。 a23_image6_img_6019.jpg 建築家・妹島和世氏の設計による「SHIBAURA HOUSE」。

BLUE FRONTが誕生した注目の芝浦エリアを歩く。近未来的な建物、東京湾のふ頭や倉庫群、縦横に走る運河など、次々に変化する風景が楽しい。

スタート

浜松町駅(JR山手線、JR京浜東北・根岸線、東京モノレール)

ゴール

田町駅(JR山手線、JR京浜東北・根岸線)

歩行距離

約4km

歩行時間

約1時間

コースの目安時間

約1時間30分〜3時間

コース順路

  • フォトスポット
  • 歴史がわかるスポット

このコースのレポーター

Yashio (ライター)

プロフィールへ

運河や海、都会の街並みの景色と共に、ルートのあちこちで、新幹線、JR在京線、東京モノレール、ゆりかもめなど、電車が走る風景を多く見られます。とくに芝浦公園では、高架を走る東京モノレールの美しいフォルムに感激しました。

コースガイド

現在、開発が進められている芝浦エリア。浜松町南口から外に出ると「GREEN WALK」と呼ばれるモダンな歩道が整備されています。駅を背に右側は線路で、すぐ近くにJRの電車が走る迫力ある景色に出会えます。また、見上げるとモノレールが走る姿も見ることができます。ここを進むと「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」に到着。建物の前に流れる芝浦運河には、新たな船着場「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」も開業しました。そこから日の出埠頭の「Hi-NODE」へ行き東京湾の海の景色を一望した後は、「日の出倉庫群」を見ながら進み、運河を渡り「芝浦運河沿緑地」を経由して旧海岸通りへ。道路に面した小さな神社「芝浦妙法稲荷神社」で参拝したら、運河沿いに歩いて「芝浦公園」へ。この場所からも、モノレールが走る姿を見ることができます。ここから運河にかかる「香取橋」を渡り、旧海岸通りに出て、カフェが併設されているモダンなビル「SHIBAURA HOUSE」へ。併設の「Tulip Café」で、一休みして、ゴールの田町駅へ向かいましょう。

コースマップ

立ち寄りスポットガイド

❶ 浜松町駅南口 START!MAP

JR山手線外回り・京浜東北線で東京駅から7分・180円、JR山手線内回りで新宿駅から27分・210円。
南口から「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」までは、歩行者専用歩道が整備されています。

浜松町南口の改札。

南口はまだ工事が進んでいる。

👟👟浜松町南口からBLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sへ

浜松町南口改札を出たら、そのまま道なりに進み外へ。新しく整備された歩道を直進すると「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」に到着します。

新しく整備された遊歩道は快適に歩ける。

看板が現れたら、目的地はこの先すぐ。

❷ BLUE FRONT SHIBAURA TOWER SMAP

芝浦エリア開発に伴い、2025年2月に竣工した「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」。都市の利便性と自然の豊かさが響き合う「TOKYO & NATURE」を施設コンセプトにしたこのビルには、オフィスやホテル・フェアモント東京、飲食店などの商業施設が入っています。計画では「TOWER S」と「TOWER N」のツインタワーとなる予定で「TOWER N」は2030年度の竣工を目指しています。

「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」は、新たな芝浦エリアのランドマークに。

館内にある、アート作品を楽しもう

「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」の見どころの一つに、アート作品があります。様々なクリエーションを⼿掛けるアーティストたちの作品を見ることができるので、散歩の途中にぜひ鑑賞してみてください。

Ring of Liight(フランシス真悟 作)
3階、オフィスエントランスの受付の上に飾られている5枚の油絵。国内外で活躍するアーティスト・フランシス真悟作。見る角度や時間帯、天候や季節によって色の見え方が変わってくるという不思議な作品です。
Meditative Garden(べ・セファ 作)
同じく3階、オフィスエントランスに置かれたオブジェは、韓国のアーティストで木工と家具デザインの学士を持つ、べ・セファ作。美しいカーブを描いた、座ることもできる木製のオブジェは、実用性も兼ねたアートです。その独特なフォルムに、思わず目が引き寄せられます。
無限大をひらく(鈴木康広 作)
2階のCANAL DINING HALLの天井に吊られている作品。「無限大」の形をした巨大なファスナーは、人の形にも見えるピースで構成されています。よく見ると、それぞれのピースの形は異なっており、まさしく十人十色。ファスナーは開くだけではなく、つなぐものでもあります。そして、この作品からは、人と人、あるいは、人と建物などがつながり、やがて未来にもつながっていくというメッセージを感じることができます。

3F オフィスエントランスにある「Ring of Liight」と作者のフランシス真悟氏。

3F オフィスエントランスにある、べ・セファ作「Meditative Garden」。

2F CANAL DINIG HALLにある、鈴木康広作「無限大をひらく」。

船着場「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」も新設

「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」の足元には、船着場の「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」が新たに整備されました。今後、BLUE FRONT SHIBAURAのオリジナル船の運行も予定されており、水辺に賑わいが生まれそうです。また、船を活用したイベントの開催なども期待されます。

新しく整備された「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」。

今後、オリジナル船もここに発着する予定。

BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S

住所

東京都港区芝浦1-1-1

時間

店舗により異なる

交通

JR・東京モノレール浜松町駅南口から徒歩約6分、ゆりかもめ日の出駅2A出口から徒歩約7分

HP

https://www.bluefrontshibaura.com/

👟👟BLUE FRONT SHIBAURA TOWER SからHi-NODEへ

運河にかかる「新芝浦橋」を渡り、首都高速の下をくぐって左へ。そのまま進むと右に「東京港管理事務所」があるので、その前の横断歩道を渡りHi-NODE(ハイ-ノード)へ。

「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」前にある、新しく設置された「新芝浦橋」を渡る。

首都高速をくぐる形で横断歩道を渡る。

「東京港管理事務所」の隣が「Hi-NODE」。

❸ Hi-NODE(ハイ-ノード)MAP

ふ頭の景色を眺めながら、ゆったりと過ごせる

日の出ふ頭にあるHi-NODEは、2019年にオープンした船客待合所とレストラン・カフェ、芝生広場を併設した複合施設です。単なる港湾施設ではなく、憩いの場として親しまれています。都心にありながら海を臨む開放的な空間が特徴で乗船客でなくても、レストランでの食事や、芝生広場、ウッドデッキで潮風を感じながら過ごすことができます。

乗船客以外でも利用できる「Hi-NODE」。

待合所は無料で利用できる。

「Hi-NODE」の前には、水上バスなどの発着所が。

天気の良い日に芝生でのんびりするのも快適。

Hi-NODE

住所

東京都港区海岸2-7-103

時間

店舗により異なる

交通

JR浜松町駅南口から徒歩約9分、ゆりかもめ日の出駅から徒歩約4分

HP

https://www.bluefrontshibaura.com/shops-restaurants/hi-node/

Yashio’s PICK UP

BLUE FERRYに乗って晴海へ行こう
BLUE FERRY/芝浦Routeは、晴海と芝浦・日の出の間で運航している都市型クルーザー。日の出ふ頭「Hi-NODE」から約5分で、晴海ふ頭5丁目船着場まで渡れます。浜松町エリアで働く人の朝の通勤目的をメインに運航されていますが、もちろんそれ以外の利用もOK。運航は平日8:00から10:30の間で4回のみなので、「Hi-NODE」へ早めに行って、朝の小さなクルージングを楽しんでみては。大人片道500円、運航日は公式サイトでチェックを。

BLUE FERRY/芝浦Route

HP

https://blue-ferry.mobi/

❹ 日の出ふ頭倉庫群
MAP

昭和の面影を残す、懐かしさを感じるエリア

日の出ふ頭に連なる、昭和初期から戦後の昭和20年代にかけて建設された倉庫群で、東京が近代的な港湾都市へと変貌していく過程で重要な役割を果たしました。ほぼすべてが平屋建てで、倉庫としての機能性と港湾の景観に統一感を与えています。現役の倉庫として使用されつつも、そのレトロで歴史的な景観から人気のスポットに。また、倉庫群の前には、東京駅と竹芝地区を無料で巡回する「JR竹芝 水素シャトルバス」のバス停があるので、こちらもぜひチェックを。

昭和に建てられた「日の出ふ頭倉庫群」はレトロな雰囲気。

無料巡回の「JR竹芝 水素シャトルバス」の「日の出ふ頭」バス停がここにある。

日の出ふ頭倉庫群

住所

東京都港区海岸2-7

交通

JR浜松町駅南口から徒歩12分、ゆりかもめ日の出駅から徒歩1分

👟👟日の出ふ頭倉庫群から芝浦運河沿緑地へ

左手に「日の出ふ頭倉庫群」を柵越しに見て、ゆりかもめ「日の出駅」先の横断歩道を渡ります。高速道路の下をくぐると「琉球食堂」が見えるので、その先の「末広橋」を渡ると「芝浦運河沿緑地」です。

運河にかかる「末広橋」を渡る。

❺ 芝浦運河沿緑地MAP

芝浦運河沿いの憩いの空間

芝浦運河沿いに整備された緑の空間で、オフィスビルに囲まれた都心のオアシスのような雰囲気があります。水辺まで降りられる親水空間や遊歩道が整備され、散歩やジョギング、休憩に利用されています。四季折々の景色が楽しめ、夜にはガス燈も点灯。また、この界隈は江戸時代には月見や海水浴の名所として賑わったエリアでもあり、明治時代に都内で初めての海水浴場が開設された場所としても知られています。

「芝浦運河沿緑地」の遊歩道を歩いていく。

緑地内の、日本で初めて開設された海水浴場があった場所。

芝浦運河沿緑地

住所

東京都港区芝浦1-16-25

交通

JR浜松町駅南口から徒歩15分、ゆりかもめ日の出駅から徒歩5分

👟👟芝浦運河沿緑地から東京ポートボウルと芝浦妙法稲荷神社へ

旧海岸通りにでたら左折、芝浦一丁目交差点を渡り、左にHonda、ヤナセを過ぎると、交差点を、斜め右方向の東京ポートボウルのビルがある道へ進みます。

遊歩道を抜けたら左へ進む。

広い旧海岸通りに出て、この横断歩道を渡り直進。

❻ 東京ポートボウルと芝浦妙法稲荷神社MAP

田町駅周辺の文化と歴史を象徴

「東京ポートボウル」は1970年代からこの場所(第三東運ビル)で営業しており、ビルの上の看板やボウリングピンのモニュメントは、どことなく昭和レトロな雰囲気を感じさせます。かつてバブル期と呼ばれていた199年代初期には、同じビルの1階に「ジュリアナ東京」という有名な大型ディスコがあり一大ブームを巻き起こしました。
その隣にあるのが「芝浦妙法稲荷神社」です。元は小さな祠でしたが、1970年代初期に神社として創建され、1980年代初期になると赤い鳥居の奥に金色の仏像が祀られるようになり、神道と仏教が融合した珍しい形態となりました。地域の人々からは「稲荷さん」と呼ばれ親しまれ、都会の風景の中で独特な雰囲気を放っています。

東京ポートボウルが入るビル。かつて1階には巨大ディスコがあり賑わいをみせていた。

ビルの横に佇む小さな「芝浦妙法稲荷神社」。

神社には珍しく仏像が祀られている。

東京ポートボウルと芝浦妙法稲荷神社

住所

東京都港区芝浦1-13-10

交通

JR田町駅東口から徒歩6分

👟👟東京ポートボウルと芝浦妙法稲荷神社から芝浦公園へ

「東京ポートボウル」が入るビルの前の道を直進すると周産期医療の専門病院「愛育病院」が見えてきます。その隣が「芝浦公園」です。

芝浦運河通り沿いに建つ「愛育病院」は、皇室の方々の出産にも利用されてきた。

病院の先に芝浦公園のバスケットコートが見える。

❼ 芝浦公園
MAP

行き交うモノレールが楽しめる緑の空間

芝浦運河通りに面した「芝浦公園」は、広々とした芝生が魅力の公園です。バスケットコートや子どもが遊べる遊具もあり、地域の憩いの場となっています。芝生からは東京モノレールの線路が見え、モノレールが行き交う風景を楽しむことができます。柵もなく開放的でベンチも多くあり、天気の良い日はのんびりと気持ちよく過ごせます。

道路に面した公園は柵がなく開放感がある。

子どもの遊具やベンチも充実している。

広々とした芝生が人気。絶好のモノレールの撮影スポットでもある。

芝浦公園

住所

東京都港区芝浦1-16-25

交通

JR田町駅東口から徒歩7分、都営地下鉄三田駅から徒歩6分

HP

https://shibaurachuopark.com/shibaura-park

👟👟芝浦公園からSHIBAURA HOUSEへ

公園を出て、芝浦運河通りを左折し、香取橋を渡って進むと芝浦二丁目交差点で旧海岸通りに突き当たり、ここを右折。芝浦三丁目交差点を過ぎた右手に「SHIBAURA HOUSE」が。

「香取橋」を渡り、さらに横断歩道を渡りまっすぐ。

大通りに出たら右折。

運河にかかる「芝潟橋」を渡る。

道沿いに進むと「SHIBAURA HOUSE」が見えてくる。

❽ SHIBAURA HOUSEMAP

気軽に立ち寄って休める、フリースポット

地域のコミュニティスペースとなっている「SHIBAURA HOUSE」。全面ガラス張りの個性的な建物は、世界的建築家・妹島和世氏の設計によるものです。1階のリビングと2階のラウンジは通常はフリースペースとなっており、誰でも無料で利用することが可能。1階にはドリンクやスイーツ、軽食を販売する「Tulip Cafe」が併設されており、買ったものを館内で楽しむことができます。明るく広々とした館内はゆっくり落ち着ける空間で、読書をしたり、仕事をしたり、多くの人が思い思いに過ごしています。また。1、2、5階はレンタルしており、トークイベントやワークショップなどに活用されています。

建物は全面ガラス張りで個性的なデザイン。

1階は天井が高く広々としている。

2階はテラスに出ることもできる。

1階「Tulip Cafe」のカウンターにはヘルシーなフードが並ぶ。

素材にこだわった、米粉のスコーンも人気。なお、スイーツは日替わりとなる。

SHIBAURA HOUSE

住所

東京都港区芝浦3-15-4

電話

03-5419-6446(平日 11:00-16:00)

時間

フリースペース 11:00-16:00、Tulip Cafe 8:00-15:00

休み

土・日曜、祝日、お盆休み期間、年末年始 ※イベント等により休館になる場合あり。詳しくはHPの「今週のフリースペース情報」で要確認

交通

JR田町駅芝浦口から徒歩7分、都営地下鉄三田駅A4出口より徒歩10分

HP

https://shibaurahouse.jp/home

👟👟SHIBAURA HOUSEから田町駅芝浦口へ

「SHIBAURA HOUSE」を出て左へ進み、ナチュラルローソンの角を右折、次の角を左折して、なぎさ通りを直進。通りの突き当りにある、屋根付きの階段を上がって進むと田町駅芝浦口。

なぎさ通りを進み、運河にかかる「新潟橋」を渡る。

なぎさ通りの突き当たりに、田町駅芝浦口への階段がある。

❾ 田町駅芝浦口 GOAL!MAP

JR山手線外回りで東京駅から9分・170円、JR山手線内回りで新宿から24分・210円。
地上から改札までは、割と距離があります。また、近くには都営地下鉄三田駅があります。

田町駅芝浦口(東口)。都営線三田駅は、反対側の田町駅三田口(西口)から徒歩4分ほど。

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