秋の展覧会特集2:静嘉堂@丸の内
民藝運動の中心陶芸家・河井寛次郎の所蔵全51作品を初公開。民藝と通じ合う古陶磁や国宝にも出会える! チケットをプレゼント!
2026.9.7
大正・昭和期を代表する陶芸家・河井寬次郎。手仕事によって生み出された日常づかいの雑器に美を見出す「民藝」(民衆的工藝)の中心人物としても知られます。静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)では、寬次郎の民藝期の作品51点を初公開する「民藝SHOCK!! 没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」を開催。あわせて民藝と通底する日本・中国・朝鮮などの古陶磁を展示、寬次郎の創作活動の源をたどれる貴重な機会です。
所蔵全51作品を一斉公開。民藝と通じる日本各地の民窯や朝鮮時代の焼き物も展示
河井寬次郎は、1890年(明治23年)に島根県で出生。1966年(昭和41年)に76歳で没するまで旺盛な創作意欲で数多の作品を生み出しました。1926年(大正15年)、柳宗悦、濱田庄司、富本憲吉とともに「日本民藝美術館設立趣意書」を発表。古い日用品を発掘し、その技術と無名職人による「用の美」を世に広める民藝運動の中心メンバーとして活躍しました。寬次郎の作陶はおおよそ3期に分けられ、民藝の活動期は中期にあたります。静嘉堂が所蔵する51作品は大部分が中期の作品で、民藝の盟友・濱田庄司が英国からもたらしたスリップウェアに衝撃を受けて制作に挑んだ「流し薬」(ながしぐすり)「流し描」(ながしがき)をはじめ、海鼠釉(なまこゆう)、辰砂(しんしゃ)、染付(そめつけ)、青瓷(青磁、せいじ)、鉄薬(てつぐすり)などさまざまな技法による作品を公開します。館蔵の寬次郎作品をまとめて展示するのは25年ぶり、初公開の2点を含めて一挙51作を鑑賞できるのは貴重です。
《流し描鉢》 河井寬次郎 昭和6年(1931)頃 口径40.1cm
《練上鉢》 河井寬次郎 昭和10年(1935) 口径21.9cm
《紫紅瓜壺》 河井寬次郎 昭和3~4年(1928~29)頃 高25.7cm
静嘉堂では、「李朝」の名で親しまれる朝鮮王朝時代の陶磁器をはじめ、日本の丹波焼や瀬戸焼、九州各地の民窯など、「民藝」の範疇にある焼き物も所蔵。寬次郎の作品にはこれらからの影響を見てとることができ、本展では、これまで公開の機会の少なかった作品や未公開の作品を含めて日本各地の民窯や朝鮮時代の焼き物、中国の磁州窯陶器や呉州赤絵などを展示し、寬次郎の作品との共通点を探ります。17世紀朝鮮時代の「鉄砂草文扁壺(てっしゃそうもんへんこ)」と寬次郎作「呉洲扁壺(ごすへんこ)」、19世紀朝鮮時代の「青花草花文字文 角瓶(せいかそうかもじもん かくびん)」と寬次郎作「草絵丸紋壺(くさえまるもんつぼ)」の器形の共通点、江戸時代(17~18世紀)の「赤土部灰釉徳利(あかどべかいゆうとっくり)」の釉掛けの技が寬次郎作「流し薬壺(ながしぐすりつぼ)」にもたらした影響など、寬次郎が自作に表現した古陶磁の美や面白さを見出すことができます。
「鉄砂草文扁壺」朝鮮時代(17世紀)高21.2cm
「呉洲扁壺」河井寬次郎 昭和9年(1934)頃 高25.3cm
「赤土部灰釉徳利」丹波 江戸時代(17~18世紀) 高24.2cm
「流し薬壺」河井寬次郎 昭和5~6年 (1930~31)頃 9月15日~10月12日展示
静嘉堂が誇る東洋陶磁の名品を展示。国宝「曜変天目」と寬次郎作の共演も注目
寬次郎が活躍をはじめた大正末期は、中国大陸に欧米列強が進出し、古来~清朝の美術品が世界に知られるようになった時期です。明治25年(1892年)に三菱第二代社長の岩﨑彌之助によって創設された静嘉堂では、創設者の一人である岩﨑小彌太が同時期に唐三彩や宋~元代の焼き物の優品である「宋磁」、官窯製品を中心とする清朝陶磁などの蒐集を開始、中国陶磁コレクションを完成させました。寬次郎は作陶をスタートした京都市陶磁器試験場時代(1914~1917年)に、海外から輸入された専門書や図録から中国陶磁を学んでいたと考えられています。本展に関わる調査で寬次郎が中国の古文献や当時刊行された関連書籍にも目を配っていたことが明らかに。その成果を元に、館蔵の唐三彩、宋磁の名品と、それらの影響が見られる寬次郎作品をあわせて展示します。
「青磁鼎形香炉」南宋官窯 南宋時代(12~13世紀) 高13.5cm 9/5~10/12展示
「青磁貼花牡丹唐草文深鉢」 龍泉窯 南宋~元時代(13~14世紀) 総高19.5cm 重要文化財 10/14~11/8展示
国宝7件、重要文化財84件を含む和漢の古典籍約20万冊と東洋古美術品約6500件を所蔵する静嘉堂。2022年10月に三菱ゆかりの地、丸の内にオープンした「静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)」では、国宝や重要文化財を含む東洋古美術品を身近に鑑賞することができます。本展では、宋磁の至宝として知られる国宝「曜変天目(ようへんてんもく)」を公開、同時に同じ「曜変」の名をもつ寬次郎の2作品を展示します。国宝「曜変天目」は、南宋時代(12~13世紀)の茶道具で、焼成中の変化を意味する 「窯変」の語に、星のような斑文と不思議な虹色の輝きによって輝きや光、星を意味する 「曜」の字を当てたものと考えられています。寬次郎の「曜変」は、独特の斑文や金属光沢を生じた釉薬の様子から「窯変」であることは間違いなく、京都市陶磁器試験場などで培った釉薬研究の成果が見てとれます。静嘉堂が誇る国宝と、寬次郎作品の共演が織りなす焼き物の美を堪能しましょう。
国宝「曜変天目(稲葉天目)」建窯 南宋時代(12~13世紀) 口径12.2cm
「曜変壺」 河井寬次郎 昭和2年(1927)頃 総高9.9cm
〈読者プレゼント〉
抽選で展覧会チケットを、3組 6名様にプレゼントいたします。
メールタイトルに「民藝SHOCK!! 没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」、
お名前、郵便番号、住所を明記の上、9月30日(水)までに下記アドレスまでメールにてご応募ください。
◆TOKYO WALKINGメールアドレス
tokyowalking@cannon.co.jp
当選者の発表はチケットの発送をもって代えさせていただきます。
「民藝SHOCK!! 没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」
| 期間 | 2026年9月5日(土)~11月8日(日) |
|---|---|
| 場所 | 静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1階 |
| 時間 | 10:00~17:00 (入館は閉館の30分前まで)※9 月23 日(水・祝)、10 月28 日(水)は20:00まで。11 月6 日(金)、11 月7 日(土)は19:00まで開館 |
| 休み | 毎週月曜(9月21日・10月12日の祝日は開館)、9月24日(木)、10月13日(火) |
| 料金 | 一般1500円、大高生1000円、中学生以下無料 |
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