おさんぽブログ
静嘉堂@丸の内で開催中の「元禄!師宣劇場 十二ヶ月風俗図巻 大公開」では、菱川師宣の代表作「見返り美人図」(2週間限定公開)を始め、元禄文化を描いた名品が共演中です。展覧会チケットを読者プレゼント!
2026.7.7
菱川師宣「十二ヶ月風俗図巻」下巻 七月 絹本着色 江戸時代・元禄5~6年(1692~93) (公財)静嘉堂蔵 後期展示。
東京丸の内の明治生命館1階にある静嘉堂文庫美術館では、「元禄!師宣劇場 十二ヶ月風俗図巻 大公開」展を開催中。浮世絵の始祖・菱川師宣(?~1694)は、庶民のための憂き世(浮世)の絵を多く描きました。静嘉堂所蔵「十二ヶ月風俗図巻」は、師宣独自の描写力で庶民の暮らしを活写した、長大で華やかな絵巻です。東京国立博物館所蔵の師宣の代表作「見返り美人図」(2週間限定公開)をはじめとする名品が、劇場になぞらえた4”幕”の展示を通して、静嘉堂の元禄絵画コレクションと夢の競演を果たしています。
序幕では、元禄の絵師たちの名品がそろい踏み!
本展は4章立てで構成されており、Gallery1の序幕から始まります。入口を入るとすぐ正面に現れるのが重要文化財「四条河原遊楽図屏風」。これは静嘉堂が所蔵する近世初期風俗画の代表的な優品で、鴨川の両側に女歌舞伎と見世物小屋が並ぶ四条河原の喧騒が描かれたもの。この近世初期風俗画と呼ばれる作品群は、菱川師宣と浮世絵の誕生に大きな影響を与えました。序幕では、東京国立博物館所蔵の師宣の代表作「見返り美人図」(2週間限定公開)が展示され、英一蝶の「朝暾曳馬図」、尾形光琳の「鵜舟図」とともに、元禄を代表する絵師たちの名品が出迎えてくれます。
序幕の展示室Gallery1を入ると正面に「四条河原遊楽図屏風」〈江戸時代・寛永期(1624~44)頃〉が現れる。
菱川師宣「見返り美人図」一幅 絹本着色 江戸時代・元禄元~7年(1688~94)頃 東京国立博物館蔵(6/27~7/12の2週間限定公開)。髪型、着物の背模様、帯、ポーズは、元禄期の江戸女性の流行であった。
菱川師宣「美人若衆図」一幅 絹本着色 江戸時代・元禄期(1688~1704)頃 展示期間は7/14~8/23 (公財)静嘉堂蔵。右手は口元、左手で褄をとる姿は師宣美人の典型とされている。
第1幕は、「十二ヶ月風俗図巻」に特化。師宣劇場を堪能しよう
序幕に続く第1幕は、菱川師宣の「十二ヶ月風俗図巻」のみが展示されています。長大な絵巻物には、1月から12月までの各月ごとに、富裕な武家や庶民が行事や風習を楽しむさまが活き活きと描かれています。武家の人々の品格がある描写に加え、上質な画材が使われ装丁も見事なことから、高貴な人による特注品である可能性が高いといわれています。前期展示では上巻(1~6月)、後期展示では下巻(7月~12月)の全画面が大公開されます。一年の行事や営みが各月ごとに展開する様はまるでお芝居を見ているよう。元禄の師宣劇場を存分に楽しみましょう。
「十二ヶ月風俗図巻」上巻の展示風景。1巻10mにも及ぶ長大な巻物の上に、各月ごとのシーンが赤いバナーで説明されている。
菱川師宣「十二ヶ月風俗図巻」下巻 十二月 絹本着色 江戸時代・元禄5~6年(1692~93)頃 (公財)静嘉堂蔵 後期展示。場面は、江戸・吉原の歳末。妓楼の台所の様子や、座敷の遊女と男たちの様子が活き活きと描かれている。
「十二ヶ月風俗図巻」上巻 三月から。花見の宴で、お重はすでに空っぽ、遊女らは双六に夢中になっている。
「十二ヶ月風俗図巻」上巻 一月から。新年に、この家の若君が敷物の上に立ち、千秋万歳を楽しんでいる。
第2幕では、「歌舞伎図屏風」で芝居小屋の1日を辿る
第2幕のタイトルは「菱川、宮川の流れ―屏風絵にみる」。師宣が手掛けた絢爛豪華な屏風絵に焦点が当てられます。重要文化財「歌舞伎図屏風」(東京国立博物館所蔵・前期展示)では、最高位の芝居小屋、中村座を舞台に、歌舞伎観劇のウキウキするような1日が詳細に描かれています。師宣落款(署名・印章)のある基準作「江戸風俗図屏風」(フリア美術館蔵 江戸時代・貞享期~元禄前1684~94頃)の複製が後期展示に登場しますが、この師宣の図様は、宮川派によると推測される「上野墨田川図屏風」(静嘉堂所蔵 通期展示)に継承されていることが、二つの絵を比べるとよくわかります。師宣の作ったイメージは、宮川派の浮世絵諸派の規範となっていったのです。
菱川師宣「歌舞伎図屏風」右隻 江戸時代・元禄5~6年(1692~93)頃 紙本金地着色 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archive 前期展示。芝居町の表通りの賑わいから始まり、中村座の中では役者総出の華やかな踊りの舞台が繰り広げられている。
「歌舞伎図屏風」右隻の芝居小屋入口では。呼び込みが声を張り上げ、受付の男は、髭を抜いている。
「歌舞伎図屏風」左隻には楽屋の様子が描かれている。役者が顔を洗ったり、衣装を着替えたりしている。
最終幕「大詰」には、師宣を受け継ぐ江戸後期の画家の作品が
最終幕のタイトルは「大詰 元禄リバイバル」です。師宣が創始した図様や画風は、宮川長春ら宮川派に受け継がれ、さらに江戸後期には、師宣は再評価され、文化文政期(1804~30)には、師宣リバイバルともいうべき現象が起こります。最終幕に展示されている鈴木其一「雪月花三美人図」に描かれた3人の女性は、衣装も髪型も元禄風で、元禄リバイバルの好例です。
鈴木其一「雪月花三美人図」右幅 絹本着色 江戸時代・文政期(1818~30)頃 (公財)静嘉堂蔵。女性の髪形が元禄期に流行したカモメ髱(たぼ)なのも、元禄回帰の現れ。
本展期間中、静嘉堂のホワイエに、菱川師宣筆「見返り美人図」の衣装を絹にインクジェットプリントで再現したフォトスポットが登場しているので、ぜひ記念写真を撮影してみましょう。また、和装はもちろん、色使いや小物に元禄ファッションを意識したコーディネートで来た来館者は、受付で「元禄コードで来ました!」と言えば一般入館料が200円割引になるサービスも。こちらもトライしてみてください。
東京国立博物館所蔵の「見返り美人図」の着用小袖が、フォトスポットとして登場。帯は結び手が左右に長く垂れた「吉弥結び」というもの。
<読者プレゼント>
抽選で、展覧会チケットを、3組6名様にプレゼントいたします。
メールタイトルに「静嘉堂チケット」、
お名前、年齢、郵便番号、住所を明記の上、7月20日(月)までに下記アドレスまでメールにてご応募ください。
TOKYO WALKING:tokyowalking@cannon.co.jp
当選者の発表はチケットの発送をもって代えさせていただきます。
元禄!師宣劇場 十二ヶ月風俗図巻 大公開
| 会期 | 2026年6月27日(土)~8月23日(日) |
|---|---|
| 場所 | 静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内) |
| 開館時間 | 10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで |
| 休館日 | 月曜日(ただし7月20 日は開館)、7 月21 日(火) |
| 入館料 | 一般1500 円 大高生1000 円 中学生以下無料 |
| お問合せ | TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
| HP |
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Wakako |
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